新着情報 News
AIでホームページはどこまで作れる?自作・AI制作・制作会社の違いと企業サイトの選び方
「AIを使えば、もう制作会社に頼まなくてもホームページを作れるのでは?」
2026年現在、この疑問はかなり現実的なものになっています。Wix、Webflow、Framer、WordPress.com、Squarespaceなどでは、AIとの対話やプロンプトからサイト構成、デザイン、文章、画像、複数ページの土台を作り、そのまま編集・公開できる機能が提供されています。
数年前までの「AIでホームページを作る」は、文章や画像の下書きを作る意味合いが中心でした。現在は、サイトそのものを生成し、編集し、公開まで進められるサービスが複数存在します。
出典・参考資料(公式)「AIでホームページ作成|Wix」「AI site builder|Webflow」「AI website builder|Framer」「AIサイトビルダー|WordPress.com」「September 2026 Product Updates|Squarespace」
では、企業サイトもAIだけで十分なのでしょうか。
「ホームページを作れるか」と「企業サイトとして機能するか」は分けて考える
AIでページを生成できることと、そのサイトが企業の目的を果たせることは同じではありません。
誰に何を伝えるか、何を信頼材料として見せるか、どこへ誘導するか、検索やAI検索でどう見つけてもらうか、公開後に誰が更新・改善するか。企業サイトでは、完成画面の外側にも多くの判断があります。
そのため、自作・AI制作・制作会社のどれが優れているかではなく、サイトの目的と必要な品質に対して、どの方法が合うかで選ぶことが重要です。
※本記事は2026年10月1日時点の各サービス公式情報、Google Search Central、OpenAI、W3C等の公開情報を確認して作成しています。AIサイト作成サービスの機能・料金・プラン・利用条件は変更される場合があります。本文では便宜上、社内担当者がAIサイトビルダー等を主体的に使って制作する方法を「AI制作」と表現します。制作会社自身がAIを活用するケースもあるため、実際の制作方法は明確に三分できるものではありません。
AI制作では、ホームページのどこまで作れる?
現在のAIサイト作成サービスは、単にトップページのデザイン案を出すだけではありません。サービスによって範囲は異なりますが、代表的には次のような工程までAIが支援できるようになっています。
1
構成を考える
ページやセクションのたたき台
2
デザインを作る
配色・レイアウト・UIの生成
3
文章・画像を作る
コピーや画像の初稿を作成
4
機能を組み込む
フォーム・CMS等を追加
5
調整・修正する
会話や画面操作で変更
6
公開・運用を支援
SEO設定や更新もサポート
例えばWebflowは、AI site builderで複数ページのサイト構造、コンテンツ、テーマを生成できると案内しています。Framerも、プロンプトからページ構造やセクション、下書きコピーを作成し、その後にCMS、SEO設定、分析、レスポンシブ調整などを加えられます。WordPress.comでも、AIで新規サイトを作成した後、ページ、ナビゲーション、文章、画像、デザインをAIまたは手動で編集できます。
つまり、小規模な事業サイトやキャンペーンページなどであれば、専門的なコーディングを行わずに公開まで進められるケースは、以前より大きく増えています。
ただし、どのサービスでも同じ機能を使えるわけではありません。ページ数、CMS、EC、予約、会員機能、独自コード、外部システム連携、権限管理などの対応範囲はサービスやプランによって異なるため、必要な機能を先に整理してから選ぶ必要があります。
「AIで作れる」だけでは決められない、企業サイトの8つの要素
企業サイトでは、画面が完成して公開できることは一つの通過点です。実際の制作では、次のような項目を個別に判断する必要があります。
サイトで何を達成したいのか
会社案内、問い合わせ獲得、採用、EC、予約、認知など、目的によって必要なページと導線は変わります。
確認したいこと:
誰に、何を伝え、どの行動をしてほしいか。
必要な情報をどう並べるのか
会社が載せたい情報と、訪問者が知りたい情報は必ずしも同じではありません。優先順位と導線の設計が必要です。
確認したいこと:
初めて訪れた人が迷わず必要な情報へ進めるか。
自社にしか出せない情報があるか
AIで一般的な説明文は作れても、自社の実績、考え方、事例、スタッフ、数字、写真などは自社側で用意・確認する必要があります。
確認したいこと:
競合サイトと入れ替えても成立する文章になっていないか。
「この会社らしさ」が伝わるか
色やフォントだけでなく、写真、動画、言葉、余白、動き、情報の見せ方まで含めてブランド体験は作られます。
確認したいこと:
AIが生成した無難な表現で個性が薄れていないか。
業務や既存システムとつながるか
問い合わせ、予約、会員、EC、CRM、在庫、採用管理、外部APIなど、企業サイトでは裏側の仕組みが重要になる場合があります。
確認したいこと:
必要な機能を現在のツールだけで実現・保守できるか。
公開前に何を確認するのか
PC・スマホ、主要ブラウザ、フォーム、リンク、表示速度、セキュリティ、個人情報、アクセシビリティなどの確認が必要です。
確認したいこと:
生成できたことを「完成」としていないか。
見つけてもらえる土台があるか
クロール、インデックス、ページ構造、独自コンテンツ、内部リンク、構造化された企業情報など、検索で見つけてもらうための基盤も必要です。
確認したいこと:
「SEO設定済み」という表示だけで安心していないか。
公開後に誰が育てるのか
情報更新、アクセス解析、改善、セキュリティ対応、サービス変更への追従など、企業サイトは公開後も仕事が続きます。
確認したいこと:
担当者、更新方法、評価指標が決まっているか。
この8項目のうち、どこまで自社で判断・運用できるかによって、適した作り方は変わります。AI制作が向いている会社もあれば、自作で十分なケース、専門家を交えた方が負担やリスクを抑えられるケースもあります。
自作・AI制作・制作会社は、どう違う?
ここでは比較しやすいように3つへ分けますが、実際には境界は重なります。制作会社がAIを活用することもありますし、自社制作でも一部だけ外部の専門家へ依頼する方法があります。
CMS・ノーコード等を自分で操作
向いている例:ページ数が少ない、必要機能がシンプル、社内にWeb担当者がいる、更新を自社で完結したい。
強み:外注工程を減らし、自分たちのペースで変更しやすい。
注意:構成、デザイン、SEO、品質確認、保守まで自社で判断する必要があります。
AIサイトビルダーを中心に制作
向いている例:短期間で形にしたい、小規模サイト、検証用サイト、初期費用や制作工数を抑えたい。
強み:構成・文章・デザインの初稿を素早く作り、会話しながら調整できます。
注意:生成結果の正確性、ブランド、機能制約、運用、検索設定などは別途確認が必要です。
企画・設計から専門チームと進める
向いている例:企業ブランド、問い合わせ、採用、EC、複雑な機能、システム連携、移行、長期運用を重視する。
強み:目的整理から情報設計、表現、実装、品質確認、公開後改善まで役割分担しやすい。
注意:費用・期間が必要なため、依頼範囲と成果物を事前に確認することが重要です。
「制作会社に頼むか、AIで作るか」を最初から二択にする必要はありません。例えば、構成案や文章のたたき台はAIで作り、ブランド設計、情報設計、実装、品質確認だけ専門家と進めるなど、工程ごとに分ける方法もあります。
どの作り方を選ぶ?企業サイトで確認したい8つの質問
制作方法に迷ったら、ツール名ではなく、次の質問へ答えてみてください。
制作方法を決める前の確認項目
- 目的:会社案内だけか、問い合わせ・採用・売上など明確な成果を求めるか
- 重要度:サイトが顧客の第一印象や営業・採用の重要な接点になるか
- 情報量:サービス、実績、採用、FAQ、コラム等を継続的に増やすか
- 機能:フォーム以外に予約、EC、会員、CRM、API連携等が必要か
- 更新:公開後に誰が内容を更新し、古い情報を管理するか
- 検索:SEOやAI検索から継続的に見つけてもらう必要があるか
- 品質:アクセシビリティ、表示速度、セキュリティ、複数端末での検証が必要か
- 改善:GA4やSearch Console等を使い、公開後も成果を見ながら改善するか
目的が「まず会社情報を公開したい」で、ページ数や機能も少なく、社内に更新できる人がいるなら、自作やAI制作は現実的な選択肢です。
一方、問い合わせや採用など事業成果を求める、ブランドへの影響が大きい、既存システムとの連携がある、サイト移行を伴う、社内だけでは品質確認が難しい、といった条件が増えるほど、企画・設計・実装・検証を分けて考える必要が出てきます。
ホームページ制作を依頼する前に整理しておきたい内容については、前回のコラムで詳しく解説しています。「ホームページ制作で失敗しないために。依頼前に整理しておきたい8つのポイント」
AIで作ったサイトでも、公開前の確認は必要
AIサイトビルダーが公開まで支援してくれる場合でも、企業サイトとして公開する前に確認したい項目があります。これはAI制作に限らず、自作でも制作会社へ依頼した場合でも同じです。
- 事実:会社情報、サービス内容、価格、住所、資格、実績等に誤りがないか
- 文章:一般的すぎる表現、根拠のない最上級、競合と似た文章になっていないか
- 画像:自社の実態と合っているか、利用条件や権利を確認できているか
- スマホ:主要ページ、ボタン、フォーム、表が小さい画面でも正しく使えるか
- フォーム:送信、通知、自動返信、個人情報の案内等が意図どおり動くか
- 検索設定:title、description、index、canonical、サイトマップ等に問題がないか
- 計測:GA4、Search Console、広告計測等が必要な状態になっているか
- アクセシビリティ:キーボード操作、文字の読みやすさ、代替テキスト、コントラスト等を確認したか
- 表示速度:画像や外部スクリプト等で必要以上に重くなっていないか
- 運用:公開後の更新担当、バックアップ、セキュリティ、問い合わせ対応を決めているか
W3CはWebアクセシビリティの国際的なガイドラインとしてWCAG 2.2を公開しています。Googleもページ体験について、Core Web Vitalsだけではなく、セキュアな配信、モバイル表示、主コンテンツの分かりやすさなど、複数の観点から全体として良い体験を提供することを案内しています。
出典・参考資料(公式)「Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.2|W3C」「Google 検索におけるページ エクスペリエンス|Google Search Central」
AIで作れば、SEOやAI検索対策も自動で終わる?
AIサイト作成サービスの中には、SEO設定や改善支援を備えるものもあります。ただし、AIでサイトを作ったこと自体が、検索順位やAI検索での表示を保証するわけではありません。
検索・AI検索で重要なのは、「作り方」よりも公開後の状態
- 検索エンジンや対象クローラーがページへアクセスできる
- 重要なページがクロール・インデックス可能な状態になっている
- 誰に何を提供する会社か、サイト上の事実が明確である
- 一般論だけでなく、自社独自のサービス・実績・経験・一次情報がある
- 内部リンクによって情報同士の関係が分かる
- title、description、画像alt、構造化データ等が実際の内容と一致している
- PC・スマホで使いやすく、表示や操作に大きな問題がない
- 古い情報を放置せず、継続的に更新・改善できる
Googleは2026年に公開した生成AI検索向けの公式ガイドで、AIによる概要やAIモードでも従来のSEOの基本が引き続き有効であり、明確な技術構造、独自性のある価値の高いコンテンツ、良いページ体験などを優先するよう案内しています。また、AEO・GEO等のために文章を不自然に細切れにしたり、Google検索のためだけにllms.txtを用意したりする必要はないと説明しています。
ChatGPT検索については、OpenAIが公開サイトを検索結果へ表示できると案内しており、検索で発見・引用される可能性を持たせたい場合は、OAI-SearchBotをブロックしないことが基本条件の一つです。ただし、クロール可能だからといって表示や引用が保証されるわけではありません。
また、GoogleのOrganization構造化データは、会社名、ロゴ、連絡先等の組織情報をGoogleが理解・識別するための手掛かりとして利用できます。構造化データも、ページにない事実を追加するものではなく、サイト上の内容と一致させることが前提です。
出典・参考資料(公式)「Google 検索の生成 AI 機能向けにウェブサイトを最適化する|Google Search Central」「ウェブサイトで生成 AI によるコンテンツを使用するためのガイダンス|Google Search Central」「Organization 構造化データ|Google Search Central」「Publishers and Developers FAQ|OpenAI」
※AIO、AEO、GEO、LLMOなどは業界で使われている表現ですが、定義や対象範囲は統一されていません。本記事では、検索エンジンだけでなく生成AI・AI検索から企業やサービスの情報を正しく理解・発見してもらうための取り組みを、便宜上「AI検索対応」とまとめて表現しています。
AI時代のWeb制作で、人が担う仕事はどう変わる?
AIによって、構成案、デザイン案、文章の下書き、画像生成、コード作成などに必要な時間は短くなっています。今後は「手を動かして作る時間」の一部がさらに減っていく可能性があります。
一方で、企業サイトでは、何を作るべきかを決める前段の仕事と、作られたものを確認する仕事が残ります。
- 目的を整理する:サイトで解決したい事業課題を明確にする
- 優先順位を決める:限られた予算・期間で何を先に実装するか判断する
- 情報を確定する:会社として何を公式情報として公開するか確認する
- 表現を選ぶ:自社らしい言葉、写真、デザイン、体験へ調整する
- 技術を選ぶ:CMS、サービス、システム連携、サーバー等を要件に合わせる
- 品質を確認する:使いやすさ、動作、アクセシビリティ、セキュリティ、検索設定を検証する
- 改善する:公開後のデータと顧客の反応を見て次の施策へつなげる
AIが制作工程に入るほど、Web制作の価値は「何ページ作ったか」「何時間コーディングしたか」だけでは測りにくくなります。目的に合う選択をし、生成されたものを企業の情報として責任を持って公開できる状態へ整えることが、これまで以上に重要になります。
生成AIを企業の業務にどう組み込むかについては、別のコラム「生成AIで何ができる?企業の業務効率化・自動化の活用例と導入方法」でも詳しく解説しています。
よくある質問
AIだけで企業ホームページを作ることはできますか?
可能なケースはあります。2026年現在、複数のサービスがプロンプトや対話から複数ページのサイト、文章、画像、デザイン等を生成し、編集・公開できる機能を提供しています。ただし、必要なページ数、機能、外部連携、品質基準によってはAIサイトビルダーだけでは要件を満たせないことがあります。
AIで作ったホームページはSEOで不利ですか?
AIで作ったという理由だけで不利になるとは言えません。Googleは生成AIによるコンテンツ利用そのものを禁止しておらず、正確性、品質、関連性、ユーザーへの価値を重視するよう案内しています。一方、ユーザー価値を加えず大量に生成したページなどは、スパムポリシーに抵触する可能性があります。
AIサイトビルダーならSEOやAI検索対策も自動でできますか?
SEO設定を支援する機能を持つサービスはありますが、設定機能があることと検索で評価されることは別です。技術的にクロール・インデックス可能であることに加え、独自で正確な情報、分かりやすいサイト構造、内部リンク、ページ体験、継続的な更新などが重要です。AI検索についても表示・引用を保証する設定はありません。
自作とAI制作は何が違いますか?
本記事では、自作を「CMSやノーコードツール等を自分で操作して組み立てる方法」、AI制作を「AIサイトビルダー等へ指示し、構成・文章・デザイン等の生成を活用して作る方法」と整理しています。実際には自作ツールにもAI機能が組み込まれているため、両者の境界は重なっています。
制作会社に依頼した方がよいのは、どのような場合ですか?
ブランドや問い合わせ・採用などへの影響が大きいサイト、情報量が多いサイト、EC・会員・予約・システム連携等があるサイト、既存サイトからの移行が必要な場合、社内だけでは技術・品質確認が難しい場合などは、専門家を交えて設計するメリットがあります。逆に、目的や機能がシンプルで社内運用できる場合は、自作やAI制作で十分なケースもあります。
AIと制作会社を組み合わせてホームページを作ることもできますか?
可能です。例えば文章や構成案の下書き、デザイン探索、コード作成等にAIを使い、目的整理、情報設計、ブランド表現、システム連携、品質確認、運用設計等を人が担当する方法があります。AIを使うか使わないかではなく、どの工程で使うと品質と効率の両方に効果があるかを判断することが重要です。
まとめ|AI時代は「誰が作るか」より、「何を任せ、何を判断するか」で選ぶ
AIでホームページを作ることは、すでに特別なことではなくなりつつあります。サイト構成、デザイン、文章、画像、CMS、SEO設定など、これまで人が手作業で行っていた工程の一部をAIが支援できるサービスは増えています。
一方で、企業サイトには、目的、情報設計、ブランド、機能、品質、検索、運用といった「生成する前後の判断」があります。
- シンプルなサイトで、自社に運用できる人がいるなら自作
- 短期間で形にし、AIの提案を自社で確認・調整できるならAI制作
- 事業成果、ブランド、複雑な機能、品質、長期運用まで重視するなら専門家を交えた制作
- 工程ごとにAIと専門家を組み合わせる方法もある
大切なのは、AIを使ったかどうかではなく、そのサイトが自社の目的に必要な情報と機能を持ち、公開後も正しく運用・改善できるかです。
ホームページの作り方から相談したい方へ
「AIで作るべきか、制作会社へ相談すべきか分からない」「今のサイトをどこまで自社で改善できるか知りたい」「制作方法より先に、サイトの目的や必要な機能を整理したい」という段階でも、最初から制作方法を決めておく必要はありません。
ニューズコムのWeb制作・運用保守では、サイトの目的整理、情報設計、UI/UX、コンテンツ、CMS・システム開発、SEO、アクセス解析、公開後の改善まで、必要な範囲を整理しながらWebサイトづくりを支援しています。
自社制作で進められる部分、既存サービスを活用できる部分、専門的な設計・開発が必要な部分を分けて考えたい場合も、現在の課題や運用体制から整理できます。